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maximum service temperature
断熱材が劣化または危険の発生なく使用できる最高温度。EPSの場合は大きな変形や溶融を起こさない温度のこと。(温度・・・・・)ISO 8142
minimum service temperature
断熱材が劣化または危険の発生なく使用できる最低温度。EPSでは脆性破壊しない温度のこと。(温度・・・・・)ISO8142
siding
建物の外壁に使う板。15~60cm幅の板を建物の外壁に横方向或いは縦方向に釘・金具などで取り付けて使う。外壁の意匠性だけでなく、雨・風や飛来物から建物を守る役目がある。アルミやスチールを利用した物や樹脂で出来た物などがあるが、セメントや珪酸カルシウムなどで作られた物を窯業系サイディングと呼び、建物の防火性能を向上させることが出来る。EPS建材では窯業系サイディングを使用した防火認定を取得している。
rabbet joint; rebate joint; tongue and groove key joint
板などの側面を凸凹に加工し噛み合わせて接合する構造。本実(ほんざね)。側面に溝をつくって、別の木片をはめ込んで接合するつなぎ方を、雇い実(やといさね)と言う。
材料の燃えやすさの指標。材料の燃焼を維持しうる酸素と窒素の混合物における酸素の最低濃度を表す。酸素指数が空気の酸素濃度21(%)より大きい材料は通常の空気中では燃焼が続けられないと判断できる。EPS建材のように、JIS K 7201(酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法)」に定められた酸素指数が26以上の場合には消防法(指定可燃物)の適用を受けないので、20?以上を貯蔵または取り扱う場合にでも所轄の消防署へ届け出が不要になる。技術資料B-3,4参照。
sandwich panel 心材を表面材でサンドイッチした板の総称。住宅分野でのサンドイッチパネルの利用では、表面材にOSB等、心材にEPSを使用した構造用パネルが一般的。
建築基準法37条1項、告示1446 1条12項
Coefficient of Energy Consumption エネルギー消費係数
省エネ法により策定・公表される、建築設備についてのエネルギー使用効率の指標。
値が小さいほどエネルギー効率が高い。PALと一緒に用いる。
→ PAL
Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals
「化学品の分類及び表示に関する世界調和システム」
世界的に統一されルールに従い化学品の危険性・有害性を表示するシステム。MSDS等の提供を行う。2003年国連で定められ2008年中に国際的に導入を進めている。
Chlorofluorocarbon クロロフルオロカーボンの略称。
CFC-11、CFC-12等の種類がある。オゾン層保護を目的としたモントリオール議定書により先進国では1995年生産全廃となっている。
EPSには従来から使用されていない。
Conventional-Flue自然排気式燃焼器。
CF式の風呂釜を新たに浴室に設置することは禁止されている。省エネリフォームを行う場合、住宅を気密化し換気装置により室内を負圧にするため排気が逆流する可能性があるので断熱工事と一緒に交換しておきたい。
Computational Fluid Dynamics(数値流体力学)の略。流体の運動に関する方程式をコンピュータで解くことにより、流れを観察する数値解析・シミュレーション手法。近年飛躍的に発展し、建築物の設計をするにあたって風洞実験に並ぶ重要な存在となっている。
Coefficient Of Performance(成績係数)の略称。消費電力1Kwあたりの冷却、加熱能力を表す値。ある一定温度条件下で運転した場合(定格条件)の性能を評価することから、定格エネルギー消費効率とも呼ばれる。冷房機器の場合、
冷房COP=冷房能力(kW)÷冷房消費電力(kW)
→ 成績係数
撥水処理されたインシュレーションーボード。
→ 石膏ボード
一般鋼材の溝形鋼(みぞかたこう)の種類。溝形鋼とはコの字形をした形鋼で、「チャンネル」とも呼ばれる。溝形鋼には、一般の溝形鋼と軽量薄形鋼があり、Cの字形をした軽量溝形を「リップ溝形鋼」といい、「Cチャン」とも呼ばれる。
Japanese Architectural Standard Specification
→ 日本建築学会建築工事標準仕様書
Japan Builders Network
全国中小建築工事業連合会(全建連)が組織している全国の工務店ネットワーク
Japan Expanded PolyStyrene Recycling Association
→ 発泡スチロール再資源化協会
建物を建てるための土地の面積
→ 省エネ事業主基準
建材用途のEPSには、通常、難燃剤が添加された原料が使用されており、火源があれば燃え続けるが、火源を取り除けば、EPS単独では燃焼を継続しない性質を持っている。
→ 技術資料B3(PDFファイル「EPSの燃焼性試験」)
この様な性質は、「自己消火性」「難燃性」と呼ぶ場合があり、通常の発泡スチロール等より燃え難く、発泡体は消防法の指定可燃物から除外される。しかしながら、建築基準法に おける「不燃」「準不燃」「難燃」材料とは異なるため、注意が必要。
Japanese Industrial Standard
→ 日本工業規格
熱的に均質な建築用断熱・保温材料、製品の熱性能の宣言値及び設計値の決定方法について規定されたJSI規格(2002/8/20制定)
対応国際規格:ISO10456 1999
主として建築物に用いる軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)の種類、品質、試験などについて規定されたJIS規格(1972/3/1制定、2007/8/20最新版改正)
主に木材などの植物繊維を成形した繊維板について規定されたJIS規格
(1957/6/24制定、2003/3/20最新版改正)
化学工業、燃料工業及び熱利用動力に関する諸装置、並びに空気調和、給排水衛生設備などの保温保冷工事施工標準について規定されたJIS規格(1952/9/4制定、2006/4/20最新版改正)
人造鉱物繊維保温材について規定されたJIS規格(1952/9/4制定、2004/6/20最新版改正)
対応国際規格:ISO8142 1990
発泡プラスチック断熱材の国内規格。建築用にも使用されているが本来は配管断熱材規格。発泡プラスチック保温材Preformed cellular plastics thermal insulation materials
住宅用人造鉱物繊維断熱材のJISが2014年に改正され、有機繊維断熱材及びJISA9511(発泡プラスチック保温材)に規定されている材料のうち、建築及び住宅に使用する断熱材を包含した建築用断熱材のJISとなった。
主に建築物の小屋裏などに断熱を目的として使用する吹込み用繊維質断熱材について規定されたJIS規格
(1983/10/1制定、2003/3/20最新版改正)
塩化ビニル被覆なまし鉄線製、亜鉛メッキ鉄線製、及びステンレス鋼線製のきっ甲金網について規定されたJIS規格
なお亜鉛メッキ鉄線製きっ甲金網については、あとメッキしたものを除く
(1964/10/1制定、2002/6/20最新版改正)
JIS R3413に規定するガラス糸とこれに準じるガラス糸及びこれを加工した糸を用いて織り上げた無処理のガラスクロスについて規定されたJIS規格
ただし、ガラスステープルヤーンクロス及びガラスロービングクロスは除く
(1965/9/1制定、2006/9/20最新版改正)
→ H11年基準
機械や動力によらない換気。室間・室内外温度差に基づく温度差換気(重力換気)、風圧力を利用する風力換気がある。外部・室内条件により換気量が変わるので注意が必要。
大気からヒートポンプを使って熱を吸収してお湯を作る装置(クーラーと同じ機構で逆回転させ大気の熱を吸収させる)。割安な深夜電力(PM11:00~AM7:00)を利用して夜間に高温の温水を沸かし貯湯タンクに蓄えて、それ以外の時間帯の給湯をまかなう。深夜から明け方の外気から熱を吸収するため、地域や季節、降雪により効率が異なる場合がある。お湯を貯めて使用することから貯湯タンクの容量が自分の生活にあっているか(4人家族で400~800L)を考えて導入する。貯湯タンクの断熱性の高い機種で効率の良い機器を選択することが重要。断熱材として耐熱EPS建材が使用される場合が増えている。
→ COP、APF、二次エネルギー
Sick house syndrome (Sick building syndrome)新築・改築後、住宅内の建材・内装材などから発散する有害物質により発生する、居住者のめまいなどの体調不良をはじめとする様々な症状の健康被害で、原因となる住宅から離れると症状が改善するところが、化学物質過敏症と異なる。発生メカニズムをはじめ、未解明な部分が多く、シックビル症候群とも呼ばれる。原因となる化学物質としては、ホルムアルデヒド、トルエン、有機リンなどが指摘されている。厚生労働省より、居住環境内におけるVOC(揮発性有機化合物)濃度を規制する指針値が策定され、2004年3月現時点でホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等14物質が対象となっている。建築基準法が改正され、2003年7月1日から、クロルピリホス(防蟻剤)の使用禁止とホルムアルデヒド対策が義務となった。
建築基準法が改正され、第28条の2にシックハウス対策として、「居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置」が追加されたため、シックハウス法と一般に呼ばれている。2003年7月1日以降に着工する居室を有する全ての建築物を対象に施行された。
クロルピリホスを発散するおそれがない建築材料を定めた国土交通省告示1112号、ホルムアルデヒド発散建築材料を定めた告示1113号、1114号、1115号がある。更に、換気を確保することができる居室の構造(告示273号)および換気設備の構造方法(告示274号)を定めた法令などからなる。
気密測定を行う際に使用する延べ床面積。建物の気密仕様、建物内部の容積が同一でも、吹抜け等が多いプランでは床面積が小さくなりC値が悪く出てしまう。そのため吹き抜けを床面積の計算に入れたり、気積を一律の天井高さで割って求めた、公平にC値を比較できる延べ床面積をいう。
Japanese Agricultural Standard
→ 日本農林規格
(shrinkage ratio) 気泡構造の破壊が起こらないで発泡プラスチックの寸法が減少する割合。発泡体の高温成形後に常温に冷却される際に3/1000~5/1000程度発生。冷却後養生中に3/1000程度発生。さらに、低温域で使用する場合に発生する。成型時や使用時には収縮率を考慮して利用される。
glued laminated Wood; glued laminated timber
1~3cm程度に薄く剥いだ挽板の繊維方向をそろえて接着剤で貼り合わせた木材。節や年輪の影響を受けにくいことから均一な性能が得やすいことが特徴。
新築住宅の請負人や売主が瑕疵担保責任をはたすための資力確保のために加入する保険
→ 瑕疵担保責任
平成21年10月1日からスタートした、新築住宅の請負人や売主が瑕疵担保責任をはたすために資力確保を義務づけた制度。保証金を供託したり保険に加入したりしなければならない。
→ 瑕疵担保責任
新築一戸建てを対象として住宅完成前に中小工務店等が倒産して工事が中断してしまうような被害から施主を守るために創設された制度。(財)住宅保証機構が前払い金の損失や追加で必要な工事費用を保証するだけでなく、その後の工事を行う業者の斡旋をしてくれる。制度が利用できるのは経営状態などの審査に合格した登録業者だけとなる。住宅会社倒産による被害が頻発したことから平成12年(2000)2月21日に開始した。
新築住宅の基本性能を、工法や構造、施工業者によらず共通に、客観的に表示し、これを第三者機関が認定する任意の制度で義務づけではない。
消費者が複数の住宅を比較検討できるように、共通の「ものさし」として日本住宅性能表示基準と住宅評価方法基準の2つがある。前者は、構造の安定や火災時の安全、劣化の軽減、温熱環境(住宅の断熱化、暖冷房効率)など9分野、28事項から成り立っている。評価は基本的に、指定住宅性能評価機関が、設計と施工の2段階で行い性能評価書にまとめて交付する。
→ 品確法
→ 品確法
(財)建築環境・省エネルギー機構が販売している省エネ基準の解説書。H21に改正されたH11基準の解説書は「住宅の省エネルギー基準の解説書」。法では簡素化された各種仕様や施工留意点がまとめられている。
2009年12月8日閣議決定された追加経済対策「明日の安心と成長のための緊急経済対策」 <「エコ消費三本柱」の推進> (1)省エネ家電販売促進策「エコポイント制度」の延長 (2)低燃費自動車への買い替え促進策「エコカー補助金」の延長 (3)住宅版エコポイント制度の創設等により制度化された。住宅版エコポイントでは高い水準の住宅供給を目的とする<新築>と、より広く普及することを目的とする<断熱改修>に分かれている。
詳細はhttps://www.jepsa.jp/jepsa_eps/
2006年6月に消防法が改正されたことにより、従来は大規模建造物にのみ義務化されていた火災報知器が、一般住宅や店舗併用住宅の住宅部分、床面積が500㎡未満の共同住宅への設置が義務づけられたこと。新築住宅は平成18年6月1日以降の確認申請分から、既存住宅は各市町村の条例に従い平成20年6月~平成23年5月末までに設置することになる。
木造やS造で柱、梁や根太などと内装材、外装材で囲まれた躯体の空間に断熱材を挟み込んで施工する断熱工法。一般的にはマット状繊維系断熱材が利用されるが、最近は壁ではパネル化してEPSを利用する場合も増えている。又、床断熱材では施工しやすいように形状が工夫されたEPS成型品が市販されている。
木造住宅の断熱施工方法の1つ。柱などの構造部材間の空間に断熱材を詰め込み断熱する方法。省エネルギー住宅(次世代型)などで、断熱材厚みが柱などの構造部材間に収まらない場合には、付加断熱あるいは部分外張り断熱といって、充填断熱を行った上にさらに足りない厚さ相当分の断熱材を外張りする。
→ 外張断熱工法、外断熱工法、内断熱工法、両面断熱工法
厚さが6ミリメートルを超える鋼材の事。重量鉄骨構造の建物において柱・梁として使用される。もっとも使用されている形状として アルファベットの「H」とした物(「H鋼」)がある。
厚さが6㎜を超える鋼材の事。重量鉄骨構造の建物において柱・梁として使用される。もっとも使用されている形状として アルファベットの「H」とした物(「H鋼」)がある。
→ S(造)
→ 熱量
耐火構造に準ずる構造で、通常の火災が終了するまでの間、建物の倒壊および延焼を防止するのに必要な性能(近隣の火災が燃え移ってくるのを防ぐことに加えて、万が一出火した場合でも、一定の時間近隣へ燃え移るのを食い止めること)を考慮した構造であり、建築物の主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)に適用される。部位により30分、45分準耐火構造(建築基準法施行令第107条の2)が定められている。又、建物用途、階数により耐火構造を必要としない場合(法27条1項但し書き、令第115条の2の2)1時間の耐火性能基準があり通常の耐火性能とは異なることから1時間準耐火構造と呼ばれる。
都市計画で指定される火災を防止するために比較的厳しい建築制限が行なわれる地域(建築基準法62条)。 主に商業地域及び近隣商業地域で木造建築物が密集した市街地等を指定する。この地域に建てる建物には比較的火災に強い構造(準耐火構造)が必要。
「住宅事業建築主基準の判断基準」が正式名称。平成21年省エネ基準改定に伴い国土交通大臣告示として示された。住宅の省エネ性能を従来の熱損失係数や仕様ではなく暖冷房、給湯、換気、照明等の一次エネルギー消費量で評価する方法。基準では一次エネルギー消費量が、標準の一次エネルギー消費量(次世代省エネルギー基準相当の住宅と標準的設備で消費する一次エネルギー)を10%以上削減する事を求めており、建売戸建住宅を150戸/年以上供給する事業主に対して、5年後に販売住宅の平均値この基準を満足することを求めている。対象事業者は毎年、基準の達成状況を国土交通大臣へ報告することになっている。住宅購入者に対して基準適合住宅では金融支援機構フラット35S(20年金利引下げタイプ)の融資が受けられる優遇がある。
省エネ住宅の新築やエコリフォームの普及を図るとともに、消費者の需要を喚起し、住宅投資の拡大を図る事を目的とし、一定の省エネ性能を有する住宅の新築やエコリフォームに対して、様々な商品等と交換できるポイントを発行する制度。詳細は、http://shoenejutaku-points.jp
→ 省エネ措置の届出
平成17年に省エネルギー法が改正され、平成18年4月1日から2,000 ㎡以上の非住宅・住宅に対し、新築・増築時及び大規模改修を行う際の省エネ措置の届出及び3年ごとに維持保全の状況の報告を行うことが義務付けされました。
→ 省エネ措置の届出
(財)省エネルギーセンターが平成2年度から始めた省エネ性、省資源性に関する表彰制度。家庭用部門、業務用部門、自動車部門からなる。技術開発支援、普及促進を目的としている。
大きな建造物の基本性能を維持するために定期的(5~10年毎)に実施される修繕。外壁検査等の外観検査を実施し、不具合部分を手直しする程度の比較的少額の費用で実施する修繕。分譲マンション等では日頃から積み立てている修繕費から支出する場合が多い。
specific latent enthalpy of evaporation or condensation
液体が気体に相変化する際の比エンタルピ。水が沸騰するときに100℃のまま変化しないのは蒸発潜熱に熱量が奪われるため。J/kg
→ 潜熱、顕熱
家を設計する際にその地域の気候や敷地特性などの住宅の立地条件及び住まい方に応じて極力自然エネルギーを活用する様にすると同時に設備機器の選択に配慮する事で居住性や利便性を向上させつつ省エネ性能の高い建物とするための考え方。13要素技術で構成されている。建築環境・省エネルギー機構で講習会が開催されている。
アリに似た白色または茶褐色の昆虫。等翅目(シロアリ目)に属する。アリの仲間ではなく、むしろゴキブリに近い仲間。生殖の時期には羽を持ち、羽アリとなって移動する。日本のほぼ全域に生息するイエシロアリ、温暖な海岸地域に生息するヤマトシロアリ、都市部に生息するアメリカカンザイシロアリの3種類がある。ヤマトシロアリが床下等の比較的湿潤な木材を好むのに対し、イエシロアリは乾燥した木材も食害する。古材よりも新材を好んで食害することから、その被害が大きい。EPSはシロアリの餌にはならないが、木を食べるため移動する際に穴(蟻道)をあけるため、EPSを食べたと誤解されている。
→ 蟻害
壁を柱と柱の間に納め、柱が外面に現れる壁で、大壁に対していう。木造建築の伝統的構法のひとつ。かつては土壁や漆喰壁で納めるのが一般的であったが、最近ではボードなどを使う乾式構法もある。
(high-vacuum insulation) 空間の内部表面材は低放射性で,圧力が0.1Pa未満となるよう空気を抜いた密閉空間で構成される断熱。
(high vacuum insulation) 内部が0.1Pa以下の真空空間になっている断熱材。空間の内側表面は、アルミ等の低い放射率材料が使用される。また,内部に連通孔発泡プラスチックやガラス繊維、無機微粉末が使用される。
→ 真空断熱
内部を真空にして高い断熱性を発揮するパネル。一般的には高密度繊維板や連通孔多孔質ボードをアルミ包材で真空パックして作られる。性能は内部の真空により発揮されるため包材に穴が空くと劣化する。又、パネル中央部の断熱性能は高いが真空パックされた耳の部分が大きな熱橋となることから、使用に当たって注意を要する。非常に断熱性能が高いので今後の技術革新が望まれる。
expansion joint
地震や温度伸縮等による構造物の変形から建築物を守るために設ける、部材相互を分離し動きを許容した接合部。EPS等の発泡系断熱材をエキスパンションジョイント部の捨て型枠として用いることも多い。
→ H04年基準
water vapour diffusion
水蒸気分圧の高い側から低い側へ分圧を一様化しようと移動する水蒸気分子の運動。
water vapour diffusion coefficient
材料の水蒸気流量密度を容積湿度勾配で除したもの。㎡/s
partial water vapour prssure
各種気体の混合気体である空気の圧力(大気圧)は、含まれる各種気体のそれぞれの圧力の和であり、水蒸気分圧は空気中の水蒸気の圧力をいう。
略号はpr。飽和状態の略号はpsat。単位はPa。
(moisture permeance) 多孔材料の層を透過する水分の量を示す数値
地盤強度を測定する試験方法。槍のような機械に15㎏ 25㎏ 75㎏ 100㎏(100kg以上の場合はハンドルを回し更に力をかける)の荷重をかけ槍の貫入のしかたから地盤の強度を求める。測定地点の強度しか分からないので敷地の複数地点で測定する。特に傾斜地や埋め戻し、地盤改良を行った場合は注意が必要。測定者によるバラツキがあるので熟練した専門技術者に測定依頼する。
基礎の凍結深度を低減して基礎工事のコストを削減するために、建築物外周の地中に断熱材を水平に設置する手法。基礎断熱工法・土間床断熱工法とともに用いる。
屋根に積もった雪が室内から屋根に逃げた熱や日射で溶かされ水になり、中空化した積雪内に流下を妨げられた状態で溜まってしまう現象。屋根の漏水の原因となる。
発泡プラスチックを成型する際に発生する、部材表面の密度の高い層の事。
2本の柱と上下の横架材で囲まれた四角形に対角線状に入れる材料。建物の変形を止める為にいれるが、最近は筋交いの代わりに構造用合板を外側から止める方法が増えている。
styrene(styrene monomer) 【示性式CH2=CH(C6H5) 分子量104 沸点 145℃ CAS番号100-41-5】
無色または黄色で特徴的な臭気があり、常温では油状の液体。ポリスチレン樹脂、合成ゴム、合成樹脂塗料、FRPなどの原料。高濃度の場合は目や鼻への刺激、眠気、脱力感、めまいを引き起こすことがある。 厚生労働省の室内濃度指針値は、220μg/m3。スチレンモノマーの残留を少なくした、EPS建材が上市されている。
EPS建材には重合時の原料残渣として含有される。現在のEPS建材にはスチレンモノマーの残留を食品包装材レベルまで少なくした材料が使用されている。
物を支える支点と支点の間の支えのない距離の事。支点間距離、径間、支間、わたりとも言う。建築分野では梁を支える柱間距離。この距離に応じて梁の寸法や材質を変える。
slag wool高炉スラグなどを溶融繊維化した材料。玄武岩等の天然鉱物を原料とするロックウールと区別する場合に使用する。
→ ロックウール
石板が本来の意味。一般的には鉄筋コンクリート構造における床や天井の様な水平面のことを言う。
(moulding) 保温材のボード,カバー状あるいは複雑な形状に成形された成型片。
電気機器の効率を表す指標。車で言えば40km/h定地走行燃費にあたるような数値。省エネ法では従来 エアコンの省エネ性能を評価するのに目安としてきた。能力を消費電力で割ってもとめる。エアコンの場合 冷暖房能力5kW 定格消費電力1kWであれば5kW/1kW=COP 5.0となる。機器効率の指標にはなるが連続運転時の効率であることに注意する。2006年10月より新しい省エネ効率指標としてAPFが導入された。
→ APF、二次エネルギー、COP
Material Safety Date Sheet
化学物質およびそれらを含有する製品(指定化学物質等)の物理化学的性状、危険有害性、取扱上の注意等についての情報を記載した化学物質等安全データシート。
2001年に施行されたPRTR法(化学物質管理促進法)において、政令で指定された指定化学物質等を取り扱う事業者が化学物質や製品を他の事業者に出荷する際に、その相手方に対して、指定化学物質等について、MSDSを提供することが義務化された。ただし、現状では、含有質量1%未満の物質についてはMSDSに記載する必要がない。GHS国連文書に従い世界統一ルールに従った記載方法に変更されている。
absolute humidity, humidity ratio 湿り空気中の水蒸気量(湿度)を示す尺度の1つ。
絶対湿度には乾燥空気1kg中の水蒸気量xkgを表す重量絶対湿度[kg/kg(DA)]と、空気1m3中の水蒸気量を表す容積絶対湿度(kg/m3)がある。
板状に成型した石膏の表面に紙を貼ったボード。耐火、防火、遮音、断熱性能に優れ内装材下地として使用される。水回りに使用するため耐水剤で処理した耐水プラスターボード(シージング石膏ボード)、準耐火構造に用いられる無機繊維を含有して強度を高めた強化プラスターボードがある。JIS A 6901
(Celsius temperature) 最も一般的に使用されている温度表示。1気圧下の水の沸点を100、凝固点を0として間を100等分して用いる。F=1.8C+32、K=C+273.15
thermodynamic temperature国際単位系の基本単位の一つで絶対温度の単位。記号はK。絶対温度の0度(絶対零度)は熱運動が完全に消滅した状態に対応する。日本で用いられる摂氏温度目盛との関係は,ケルビン温度をT(K)、摂氏温度目盛をT(℃)とすると K=T+273.16
cellulose insulation パルプや新聞残紙などを精砕・解綿し、薬品で防燃、防カビ等の処理を施した天然木質繊維を主原料とする断熱材。施工は接着剤と混ぜて吹き込み工法で行われる。
産業から生み出される廃棄物や副産物を有効に利用し、全体で廃棄物を生み出さないようにする思想。
declared value
工場生産された断熱材の熱的な性能を表示する際に、ランダムサンプリングされた複数サンプルのデータを元に一定の統計処理し製造バラツキを考慮して製造者が提示する性能値。熱伝導率、熱抵抗値、厚さなどがある。製造バラツキを考慮するため同一材料でも製造者によって値が変わる。JIS A 1480
部材の平行な2面に沿って等しい大きさで反対方向に力を作用させた状態、或いはその力の事。
熱源機1台で住宅全体の暖房を行なうシステム。ボイラーや電気給湯機或いは高効率給湯設備などでつくった温水を利用して床暖房やパネルヒーターで暖房を行なう場合が多い。
物質の固体から液体、液体から気体への変化を相転移というが、潜熱は物質の温度を変えずに、状態を変化させるために費やされる熱を言う。打ち水で涼しくなるのは、水が蒸発して水蒸気になる(相転移する)時に熱を奪うため。
単位は、J/g (従来単位では、kcal/kg)。1J/g=0.238889kcal/kg
→ 顕熱
給湯時にボイラーから発生する高温の排気を供給水の余熱に利用する装置のついた給湯システム。供給されるガスエネルギーの90%以上を給湯に利用することが出来る。貯湯タンクを必要とせず、従来のボイラーとほぼ同じ面積で設置できるメリットが有る。
→ 一次エネルギー、二次エネルギー
圧力一定のもとで、固体の単位長さの1℃当たりの延び。EPSの線膨張率は個体のポリスチレンと同じで、7×10-5/℃程度。
区分所有建物(分譲マンションなど)で、それぞれの区分所有者が単独で所有している部分のこと(区分所有法第1条・第2条)。 分譲マンションでは各住戸の内部を指す。しかし、建物の構造を支えている柱や間仕切り、外壁の一部と見なされる窓や玄関ドアは共有部分となる。そのため壁紙の張り替えや窓ガラスの交換は占有者が単独で行えるが、構造躯体(コンクリート)穴を開けたりサッシ、ドアの交換には他の占有者の同意が必要となる。
relative humidity 湿り空気中の水蒸気量(湿度)を示す尺度の1つ。
水蒸気分圧を飽和水蒸気圧のパーセンテージで表したもの。
→ 絶対湿度
伝熱計算で使用する外気温度に日射等の影響を加味する際に用いられる。日射を考慮した相当外気温度=外気温度+(日射吸収率×全日射量)/屋外側熱伝達率
住宅の気密性能(どの程度隙間があるか)をあらわす指標。気密測定から得た住宅の総隙間面積を実質延べ床面積で割った数値。値が少ないほど気密性能が高い。単位はc㎡/㎡で表す。気密性能は、送風機を使って住宅の内外に気圧差を発生させたときに流れる空気量から求める。
日本住宅性能表示基準において、厚生労働省で指針値が定められている化学物質のうち、濃度表示を申請した場合に、測定することが定められている化学物質のことで、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、アセトアルデヒドをさしている。このうち、ホルムアルデヒドは必ず測定することが定められており、他の5物質は申請者が選択することができる(2004年3月現在)。
→ シックハウス(ビル)症候群、 化学物質過敏症
旧建設省は耐火構造物(RC造など)に関する通達(現在失効)において 「外壁の外側に断熱層を設け、不燃材料の外装材として断熱層を覆う工法」を「外断熱」と定義していた。木造住宅については、H11年基準で「外張断熱」(内断熱は充填断熱)として、耐火建築物と区別しているが、一般的には木造住宅についても「外断熱」と表記されている場合が多くなりつつあるが、耐火構造物と木造では室内の熱容量が異なるため同じように建物の外側に断熱材を施工しても期待できる省エネ性能が異なることから、「外断熱」「外張断熱」と区別するのが正しい。
→ 断熱改修
RC造などの構造躯体の外側に断熱層を設ける断熱工法。外断熱は、コンクリートなどの蓄熱部位がある場合に使われる用語で、木造では木が蓄熱体とはならないので、JASS24では外張断熱と呼んで明確に区別している。
構造熱橋の発生を少なくすることができ、高断熱化の際にも居住面積を圧迫しない、躯体の熱ストレスが緩和でき耐久性が増すなど、熱的にはメリットが多い。
→ 内断熱工法
木造の断熱工法の一種で、柱などの構造部材の外気側に断熱材を張り付けていく断熱施工方法。躯体をすっぽりと覆うので、構造材部分の熱損失がほとんどなく、柱の間に施工する充填断熱(軸間断熱)で問題となりやすい筋交い部分も断熱欠損にならない。いわゆる「外断熱工法」は、コンクリート造や鉄筋造の外側に断熱する工法で区別される。
→ 充填断熱工法
省エネ法で定められた床下空間を持つ床部分。床下空間は外気よりも温度変化が少ないことから分けて取り扱われる
→ 外気に接する床