EPSボードにせっこうボードやフレキシブル板を貼り合わせた複合板を専用接着剤で後張りする工法です。(天井はアンカー併用)
EPSボード後張り工法(S1工法・内断熱)
S1工法は,内断熱用途で,発泡プラスチック系断熱材及びその複合板(フレキシブルボード, ケイ酸カルシウム板,ベニヤ,木毛セメント板等)を専用接着剤で後張りする工法です。EPS ボード材に各種表面材を貼り合わせた断熱複合板も広く販売されています。 使用接着剤の塗布量・塗布方法(壁面・天井面),不陸調整巾,専用のアンカー使用などの 具体的な施工方法は,各メーカー指定の方法で行ってください。 内断熱工法で後張り工法を行う場合の留意点は,躯体面と断熱材の隙間に室内空気が流入 すると結露発生の原因となりますので,複合板の四周は隙間なく接着剤を塗布して施工して ください。
後張り工法
後張り工法は,接着剤やコンクリートアンカーを使用して,EPS製品を後張りする工法です。
1)下地の確認
〇後張り工法では,下地の状態が大きく左右します。 接着剤を使用する場案,使用するEPS製品の施工範囲に応じて,下地面の不陸調整が事前に 行われているか,改修物件では,既存塗装面の除去,下地面の洗浄等が行われているか, 水に濡れていないか等,状態を確認してください。
下地となる面は,打設後のコンクリート素地や, 現場で不陸調整された躯体面,改修物件では, 既存壁の塗装面やタイル・石材等の施工面など, 様々なケースがあります。 特に古い建物を改修する場合には,コンクリート 強度が低下していたり,付け送りモルタルが劣化 して,期待している材料強度を持っていない場合 がありますので,必要に応じ,現場で引抜試験や 剥離試験を行うなど施工前に下地の状態を確認 してください。
外張り工法の下地例
2)使用温度の管理
接着剤には,それぞれに使用温度があります(一般には5℃以上)。 冬期間など,使用する接着剤が所定の初期強度を発現するまでの間に,現場温度が使用温度を 下回る場合は施工箇所を暖房養生してください。
3)環境保全・安全対策
〇EPS製品を現場切断をする作業場所では,EPSの切子が飛散しないよう集塵付ノコを使用して, 現場の環境保全に協力し,火気には十分注意してください。
〇コンクリートアンカーを使用する場合,施工時の騒音に注意し,現場の指示に従い施工してください。
〇屋外での施工で,足場つなぎアンカーを部分的に外す場合は,現場の指示に従い施工してください。