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ドイツ商品安全・表示協会による品質保証システム。ISO9000がマネージメントシステムであるのに対しRALでは数値基準があるため品質水準までが対象となる。国内ではドイツの壁紙品質保証協会が使用している壁紙の品質基準が有名。RAL基準に適合すると品質保証壁紙のマークが表示できる。重金属・安定剤・可塑剤・発泡剤・塩ビモノマー・VOC(揮発性有機化合物)・ホルムアルデヒドの基準値が規定されている。
屋外設置式ガス機器。燃焼部を屋外に設置する燃焼器。屋外に設置するため排気が室内に入ることがないため最も安全と考えられる。
Reinforced Concrete Structureの略。
鉄筋コンクリート造をいう。主要構造部(柱・小梁・大梁・スラブ・壁等)すべてを鉄筋とコンクリートで作り、一体化した構造のこと。ラーメン工法と壁式工法がある。
IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)は、第1次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官(当時)の提唱を受けて、OECDの枠内における機関として設立された。石油を中心としたエネルギーの安全保障を確立するとともに、中長期的に安定的なエネルギー需給構造を確立することを目的
International Agency for Research on Cancer 国際ガン研究機関の略称。
WHOの下部組織で1965年に創設された。同機関では物質、混合物、環境による人への発ガンリスクをランク付けしている。発ガンリスク分類はグループ1:人に対して発ガン性がある(carcinogenic) グループ2A:人に対する発ガン性がおそらくある(probably carcinogenic) グループ2B:人に対する発ガン性があるかもしれない(possibly carcinogenic) グループ3:人に対する発ガン性が分類できない、不明である(not classifiable as to its carcinogenic) グループ4:人に対する発ガン性がおそらくない(probably not carcinogenic)に分けられている。
ship-lap joint;lap joint 「相欠き」「相決り」「合はぎ」とも言う。板同士を小口面で接合する手法の1つ。接合する板の端部を、それぞれ板厚の半分欠きとってかみ合わせるように接合する。
国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略。
電気分野を除く工業分野の国際的な標準である国際規格を策定するための
民間の非政府組織。
発泡プラスチック断熱性能の経時変化を求めるための促進試験法を定めたISO規格。 Ageing of thermal insulation materials -- Determination of the long-term change in thermal resistance of closed-cell plastics(acceleratedlaboratory test methods)断熱材の経時変化-独立気泡プラスチックの耐熱性の長期変化の測定(試験所試験促進試験方法)
「環境管理システム」「環境監査」「環境パフォーマンス評価」「環境ラベル」「ライフサイクル・アセスメント(LCA)」に関する国際規格。
建築断熱用発泡プラスチックのISO規格。配管断熱には適用されない。Rigid cellular plastics -- Thermal insulation products for buildings -- Specifications剛性発泡プラスチック-建物の断熱製品-仕様
1987年に制定された品質管理および品質保証の国際規格。
ISO9000:適用に関するガイドライン
ISO9001、ISO9002、ISO9003:品質保証規格
ISO9004:品質管理指針
ISO規格の制定・改訂のための委員会。建築環境の熱的性能とエネルギー使用に関する議論を行う。SC1「試験及び測定方法」SC2「計算方法」SC3「断熱製品」で構成されている。SC3では発泡プラスチック以外の断熱製品を取り扱う。
ISO規格の制定・改訂のための委員会。プラスチックに関する議論を行う。SC10は発泡プラスチックを取り扱う。発泡プラスチック断熱材はTC163ではなくこの委員会で議論される。
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)」は、人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された組織である。
→ リンク集
asbest 古くは石綿(イシワタあるいはセキメン)と呼ばれた繊維状の天然鉱物の総称。
人工的に作られたロックウールと区別するため近年はアスベストと呼ばれる。耐熱性・耐摩耗性に優れている事からブレーキパッドや断熱材、耐火被覆材、スレートの補強材などに利用されてきた。繊維が非常に細い事が特徴で吸い込んで肺に刺さったりすると肺ガンや中皮腫の原因となる事が判明し平成16年10月1日に一部シール材を除き全面的に使用禁止された。
EPS建材には含まれていない。
acetaldehyde 【示性式CH3CHO 分子量44.05 沸点21℃ CAS番号75-07-0】
無色で特有の臭気があり、常温で高揮発性の液体。合成樹脂、合成ゴムなど化学製品の合成原料として用いられる。タバコの煙にも含まれ、飲酒によって人体内でも生成される。皮膚や粘膜(目、鼻、気道)に強い刺激を与える。厚生労働省の室内濃度指針値は48μg/m3。
EPS建材には使用されていない。
compressive strength 材料が圧縮力を受けて変形や破壊するときの圧縮荷重を材料の断面積で除して表す。国際標準化機構の規定(ISO844)では、試験片の相対変形が10%以内である場合に到達した最大圧縮応力を、EPSでは、JIS A 9511に則って5%歪み時の圧縮応力を、最初の面積で割って求める。
anchor bolt 基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物のこと。基礎と土台を緊結するために使用する。建物の耐震性を左右する重要な部材。高断熱住宅では金属部分が熱橋とならないように断熱補強が必要となる。
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会が運用する優良断熱材認証制度の略。優良な断熱材を認証し、「優良断熱材認証マーク」を表示することで異なる種類や事業者の断熱材の性能が比較できる。
European Norm
CEN(非電気分野)とCENELEC(電気分野)との共同体制で制定されている欧州統一規格。
Expanded PolyStyrene
→ ビーズ法ポリスチレンフォーム(断熱材)
JISに規定の無い製品の内、JIS A 9511と同等以上の性能を持つEPS製品に対して、EPS建材推進協議会が付与する品質保証マーク。「EPS建材推進協議会品質管理基準」に則りEPSを製造する加盟会社に対して使用が認められている。
Energy Performance of Buildings Directive
建築物のエネルギー性能改善に係わる欧州指令。EUにより2003年に制定された。 ①計算方法②エネルギー性能要求事項③エネルギー性能評価証書④ボイラー・空調システムの検査⑤専門家制度からなり、新築・既築により要求項目が異なる。EU加盟国は2006年までに国内法・制度を整備を行う。
Directive on Eco-Design of Energy-using Products
EU(欧州連合)においてエレクトロニクス製品の省エネ設計を指示した指令。ライフサイクルアセスメントを前提としている。
→ ライフサイクルアセスメント(LCA)
自然にそのままの形で存在するエネルギーのこと。石油、石炭、天然ガス等の化石燃料、原子力燃料のウラン、水力、風力、太陽、地熱等の自然エネルギーがこれにあたる。
→ 二次エネルギー
製品(サービス)を製造・使用・廃棄するに当たり使用する資源、エネルギー、環境負荷を解析すること。一業種で完結する事はまれで有ることから積み上げ法(Process Analysis)、産業連関法(Input-Output Analysis)の手法がある。積み上げ法では実際のプロセスを元に原料、廃棄等を解析する。算出根拠が明確になるがすべての段階を網羅するために膨大な作業量となる。産業連関法では自社部分は積み上げ法と同じように算出するが、自社外の部分に関してはすでに作成されている産業連関表を用いて理論解析する。作業が単純化されるが産業連関表で部門化されていない部分があると解析できなくなってしまう。
Wastre from Electrical and Electronic Equipment 電気電子機器廃棄物のリサイクル指令
2004年8月にスタートしたEU(欧州連合)において廃棄される電気電子機器のリサイクル促進に関する指令。リサイクルを困難にする物質の制限がRoHSにより定められた。
Vienna Convention for the Protection of Ozone Layer
「オゾン層の保護のためのウィーン条約」が正式名称。
この条約により①オゾン層破壊に対する適切な措置を執る事、②研究及び組織的観測を行う事、③国際的な協力を行う事、が定められた。日本は1988年に批准。この条約に基づき1987年にモントリオール議定書が採択された。
→ モントリオール議定書
コンクリート打設時に型枠、コンパネの内側に設置しコンクリートと一体化させるために用いる断熱材。通常はボード状でコンクリートに接する面は杭付きが良いように粗面加工されている。セパを通したり断熱材間に隙間が空かないように加工された物もある。のろ対策として断熱材の継ぎ目にはテープ張りを施したりして使用する。
→ 型枠兼用断熱材
鉄筋コンクリート造住宅、組積造住宅の断熱施工方法のひとつで、構造躯体の内側に断熱材を張るなどにより断熱する工法。躯体をすっぽり覆う外断熱工法に比べて必要な断熱材の厚さが多くなる。また、鉄骨造は、柱などの鉄骨部位が熱橋となることから熱橋対策が必要。
→ 断熱補強
全国的に断熱材の使用を促し、気密住宅や日射遮蔽などの概念を盛り込んだ、平成4年に制定された住宅の省エネルギーに関する基準。 住宅金融公庫の割り増し融資の形で運用され、省エネルギー住宅の普及に一役かったが、より強化された次世代省エネギー基準が平成11年に制定された。 エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭54制定)に基づき、「住宅に係るエネルギーの合理化に関する建築主の判断基準」及び「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計及び施工の指針」として告示された。
→ S55年基準、H11年基準、エネルギーの使用の合理化に関する法律
地球温暖化防止策の一環として、住宅におけるエネルギー消費にともなう温室効果ガス(二酸化炭素、フロン類)の排出削減を目的に、平成11年3月30日に旧建設省・通産省によって「住宅に係わるエネルギーの使用の合理化に関する基準」として告示された。従来の新省エネルギー基準(平成4年基準)に比べ、10~30%程度の省エネ効果向上を図るため、1)年間暖冷房負荷の基準設定、2)夏期日射取得係数の基準値強化、3)気密性能(相当隙間面積)を全国的に適用、4)熱損失係数の基準値強化、5)都道府県単位の地域区分を見直し、市町村単位に細分化、6)防露や換気、暖冷房、通風計画・空気汚染の配慮事項の明確化、などの改正がなされた。なお、平成13年、平成18年に部分改正が行われトレードオフ条項等の緩和規定が盛り込まれている。
→ S55年基準、H04年基準、エネルギーの使用の合理化に関する法律
Hydrofluorocarbon ハイドロフルオロカーボンの略称。
一般的には代替フロンと呼ばれる。HFC-134a、HFC-143a等の種類がある。地球温暖化防止を目的とした京都議定書により削減が求められている。
EPSには従来から使用されていない。
オゾン層保護を目的とするモントリオール議定書でCFC、HCFCから代替フロン(HFC)への転換を行う上で、地球温暖化防止を目的とする京都議定書目標値を達成するため、HFCの使用方法に関し平成14年11月29日付けで経済産業省と米国環境保護庁が共同で提出した使用原則。
H形鋼(Hがたこう)のことで、断面が「H」形の形鋼である。様々なところで使用されている代表的な形鋼。他の形鋼に比べて、断面効率(重量当たりの曲げ剛性や曲げ強度)が優れている。建物や橋梁、船舶などに使われる構造材用と、高速道路、建築物、岸壁、橋梁などに使われる基礎杭用がある。水平ロールと垂直ロールを持つ、ユニバーサル圧延機によって作られる。H形鋼の形状・寸法はJIS G 3192およびJIS A 5526(杭用)で規格が定められているが、それ以外の寸法のものも、薄肉で軽量のものから極厚のものまで各メーカーで多く生産されている。
Hydrochlorofulorocarbon ハイドロクロロフルオロカーボンの略称。
HCFC-22、HCFC-123等の種類がある。オゾン層保護を目的としたモントリオール議定書により先進国では2020年生産全廃となる。
EPSには従来から使用されていない。
従来よりJIS A 9511の燃焼性の規格を満足するために難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカン(以下HBCDと略す)を使用してきましたが、平成25年4月末に開催された「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」(POPs条約)の第6回締約国会議において、HBCDの廃絶が決定されました。
日本国内においては「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定され、国内での使用ができなくなりました。
国内メーカー各社は、平成25年末以降HBCDを使用しない原料に完全に切り替わっています。
American Society for Testing and Material
アメリカ材料試験協会が定める材料に関する規格。
American National Standards Institute
米国規格協会が定める規格の事。
アジアEPS生産者機構(Asian Manufacturers of Expanded Polystyrene)で1995年4月にアジアパシフィック地域の14組織にて設立された。2013年8月時点で12カ国が加盟している。2014年11月に20周年記念大会が成田で開催された。
Antoclaved Light Weight Concrete
→ 軽量気泡コンクリート
エアコンなどの燃費を示すもので、Annual Perfomance Factorの略。通年エネルギー消費効率という。
JIS C9612に基づいて運転環境を定め、その環境下で1年間エアコンを運転した場合の運転効率を示す。COPよりもより実際の使用時の効率に近い省エネ性能を表す。
→ COP、二次エネルギー
→ 伸縮目地(接手)
eXtruded PolyStyrene foam
→ 押出法ポリスチレンフォーム(断熱材)
ガス発電・給湯暖房システム。ガスエンジンで発電しながら給湯を行う家庭用コジェネレーションシステム。
eco mark 環境に関する情報をラベル等に表示して消費者が環境負荷の少ない商品選択を容易に行えるよう製品に付ける環境ラベルの1つ。ISOではタイプⅠ~Ⅲに分類され、エコマークはタイプⅠに当たり、第三者機関(財)日本環境協会が製品の環境負荷に関する評価・審査を行い、基準に適合した製品にマーク使用を許可するもの。各国で呼び名は異なり、1977年にドイツで制定されたブルーエンジェルが最初のタイプⅠ環境ラベルである。EPSに関し追加。
Steel framed structureの略。鉄骨造をいう。
一般的には柱と梁等の骨組みを鉄骨で作り、それにパネルを取り付ける事で壁・床・天井・屋根を構成する。使用する鉄骨の種類により「軽量鉄骨構造」と「重量鉄骨構造」に分類される。RC造(鉄筋コンクリート構造)より軽量で粘り強いので、高層建築や大きい建物に適している。ラーメン工法とブレース(ピン)工法がある。
→ ラーメン構造、重量鉄骨構造
昭和54年10月施行の「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)により定められた住宅の省エネルギーに関する基準。住宅金融公庫の融資基準として運用され、当時ほぼ無断熱であった温暖地の住環境性能の改善に一役かった。その後、平成4年により性能の高い「新省エネ基準」が制定された。
→ H04年基準、H11年基準、エネルギーの使用の合理化に関する法律
Steel framed Reinforced Concrete structureの略称。鉄骨鉄筋コンクリート造をいう。
鉄骨の外側を鉄筋コンクリートで補強した工法。小さい断面で、強い骨組を作ることができる。粘り強さがあり、高層建築に利用される。
フランス語の Le Systeme International d'Unites の略称。
SI単位は計量単位として1993年11月の計量法改訂にともない正式採用された。
壁紙製品規格協議会が快適、健康、安全に配慮し定めた自主規格。
ethylbenzene 【示性式 (C6H5)C2H5 分子量106.17 沸点136℃ CAS番号100-41-4】
無色で芳香性、常温で可燃性の液体。接着剤や塗料の溶剤、希釈剤として用いられる。高濃度の短期暴露では喉や目に刺激がある。厚生労働省の室内濃度指針値は3800μg/m3。
EPS建材には原料スチレンモノマーの不純物として少量混入する。
National Fire Protection Association
アメリカ防災協会1896年設立。防火・安全設備および産業安全防止装置等について約270規格を制定。 NFPA規格は番号ごとのパンフレット(pamphlet editions)で発行。National Fire Code(NFC)として、毎年分冊の規格集も発行されている。多くのNFPA規格がANSI規格として採用されている。NFPA規格は一連番号と、細別の記号(アルファベット)で表される。例:NFPA 79:1987 Electrical Standard for Industrial Machinery,NFPA 70A:1990 Electrical Code for One-and Two-Family Dwelings.
地盤強度を表す数値。標準貫入試験やスウェーデン式サウンディング試験などによって求めらる。地盤の地耐力(支持力)は、N値を元に計算して1㎡当たりの抵抗として求められる。
→ 家庭用燃料電池
一般的には省エネ法と呼ばれる。昭和54年10月施行された。オイルショックによりエネルギー危機に見舞われたため検討が始まった。
国としての判断基準(目標値)を公開し、指導等の必要な措置を行うことを規定している。
現在は①工場に関わる措置 ②輸送に関わる措置 ③建築物に関わる措置 ④機械・器具に関わる措置の4つで構成されている。
建築物の省エネ性能に関しては平成4年、平成11年、平成25年に大きく改訂されている。
→ S55年基準、H04年基準、H11年基準
Forced Exhaust 強制排気式燃焼器。
室内から空気を取入れ、排気は強制的に屋外に排出する燃焼機器。瞬間湯沸かし機などが代表例。
Forced draft balanced flue 強制給排気を行う温風暖房機(ストーブ)。FFは Forced Flue の略称。燃焼部分が室内に有る点がRF式と異なる。
→ ホルムアルデヒド放散等級、シックハウス(ビル)症候群、 化学物質過敏症
Material Safety Data Sheet
→ 製品安全データシート(MSDS)
Medium Density Fiberboard(ミディアム・デンシティ・ファイバーボード)の略称。
主に木質の繊維材料を圧縮成形した繊維板のうち、中質繊維板のこと。
Laminated Veneer Lumber
薄く剥いだ木を繊維方向をそろえながら接着した材木。
「ライフサイクルCO2(英語名:Life Cycle CO2」の略で、建築物などの建設に伴って発生する二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するために、建物寿命1年あたりのCO2排出量を算出して評価する手法。手順は、はじめに評価対象となる建築物の資材消費量や、建設時の物資輸送距離、冷暖房や照明などのエネルギー消費量を算定する。次にそれぞれの過程における誘発素材量やエネルギー消費量、CO2排出量、廃棄物負荷等を算出し、影響項目間の重み付けを行って総合評価する。
建築物のLCCO2を評価する作業は、膨大な時間と手間がかかることから、国土交通省は2008年に簡易評価システムの開発に着手した。同システムでは、すでに広く用いられている評価ツールのCASBEEを利用して、CO2排出に関係する評価項目の結果をもとに自動的に算出する「標準計算」を採用している。
加工木材のこと。薄い板状の木材を貼り合わせたり、チップ状の木材を接着剤で固めた物など様々な種類がある。そのままでは木から直接作ることの出来ない幅や長さを持つ材料を作ることができ、節等の局部的に弱いところが無いため、安定した強度が発現し等級などにより性能評価することが出来る。指定寸法に合わせて製造したり、原材料が端材や廃材でも無駄なく利用することで、資源の有効利用が出来る。
→ LVL、OSB、 パーティクルボード、集成材、合板
隣接する建築物等が火災になった場合に、延焼する可能性の高い部分の事。隣地境界線又は前面道路中心線から、1階は3m以下、2階以上の場合は5m以下の距離にある部分のことを言う。防火地域、準防火地域、22条地域等の区分により該当部分の壁や窓の防火上の性能が必要となる。
Oriented Strand Boardの略称。
アスペンやポプラ、サザンイエローパインなどの木材から切削したチップの繊維方向がそろうよう配列したものを、3層または、5層交互に直行させ、液体接着剤で圧締・成形した構造用パネルで、家具や内装材としても用いられる。使用する接着剤によってホルムアルデヒドの発生源となることがあるため、F☆☆☆☆表示のあるものを使用することが望ましい。
→ ホルムアルデヒド放散等級
壁仕上げ材で覆って、内部にも外部にも柱を隠す壁構法で、真壁に対していう。
床の断熱方法の1つ。
床組に根太(ネダ)を用いない場合に大引間に断熱材を落とし込んで充填断熱とする。
→ 充填断熱工法
RC造の陸屋根で屋上スラブの防水上に断熱材を施工する外断熱工法。屋上断熱防水工法とも言う。防水面やコンクリートスラブが紫外線や温度変化から守られるため耐久性が飛躍的に向上する。断熱材の上面には断熱材を保護するため、コンクリート等の保護層が施工される。
屋上に散水設備などを設置し樹木・植物等を育成すること。ヒートアイランド現象の緩和や夏期の天井のやけの防止ができる。しかし、雑草の手入れやカラス等の被害の防止など継続的な管理の面での課題も多い。平成13年8月より「都市緑地保全法」に基づき「緑化施設整備計画認定制度」が始まった。一定の要件を満たす樹木・植物などを屋上等に設置する場合には、固定資産税を軽減される。東京都をはじめ地方自治体によっては建築物等を新築・増築する際に一定面積を緑地化することを義務づけている所もある。
ポリスチレン又はその共重合体に発泡剤、添加剤を加え加熱溶融し押出法によって発泡させたプラスチック発泡体。
an ozone layer 地表から15~50km上空の成層圏内にあるオゾンの多い領域。大気中の酸素が、太陽からの高エネルギー紫外線による光化学反応で、一部がオゾン化して地球全体をすっぽり覆う。オゾン層が平衡状態にあるためには、多くのエネルギーを必要とし、結果として、オゾン層の存在は、生物に有害な紫外線を吸収して地表に到達することを防いでおり、皮膚ガンに代表される紫外線障害から地球上の生物を守っている。近年、南極のオゾンが急激に減少する現象(オゾンホール)で、皮膚がんの増加や、農作物への影響が懸念されている。原因はフロン、ハロンなどがオゾン層を破壊するためと考えられている。
本来であれば宇宙空間に放出される赤外線を、大気中の気体が吸収して気温が上昇する現象をいう。赤外線を吸収しやすい気体は京都議定書で温室効果ガスとして排出を規制されている。近年の温度上昇は人類が放出している温室効果ガスに因るのではないかとの学説がある。
Greenhouse Gas, GHG
ガスの内で地球温暖化係数が特に大きなガスや、あまりに排出量が多いため地球温暖化を促進してしまうと考えられるガス。一般的にガスとしての断熱性能が高いことから発泡プラスチックの発泡剤等、多方面で利用されてきた。代表的なガスとして特定フロン、フロン類、メタン、二酸化炭素(CO2)があり、地球温暖化対策の推進に関する法律施行令(平成11年4月7日政令第143号)では4種類24のガスを規定している。EPS建材には使用していない。
2009年6月に麻生太郎首相が発表した、2020(平成32)年日本温室効果ガス排出削減中期目標。2005年を基準年とし、1990年比-7%に相当する。エネルギー効率の33%改善を目指した目標値となる。具体的取り組みは(1)太陽光発電:現行の10倍(固定価格買い取り制度導入、補助金)、(2)次世代車の普及:新車の50%、保有台数の20%(購入補助制度)、(3)断熱住宅の普及:新築の80%(基準強化、対象の拡大、省エネ家電購入補助)からなる。
→ 温室効果ガス排出削減量-25%
2009年9月に鳩山由紀夫首相が国連気候変動首脳会合において表明した温室効果ガス削減の中期目標。1990年を基準年とする。具体策、経済的影響は公表されていないが、麻生政権時の試算では(1)太陽光発電:現行の55倍(新築、一定規模以上の建物への設置義務化)、(2)次世代車の普及:新車の90%、保有台数の40%(従来型自動車の販売禁止、車検摘要不可)、(3)断熱住宅の普及:新築の100%、既築100%改修(基準義務化)が必要とされている。
→ 温室効果ガス排出削減量-15%
2010年3月12日に地球温暖化問題閣僚委員会が決定した地球温暖化対策基本法の骨子に記載された2050年目標値。基準年は1990年。
主要国による公平で実効性ある枠組みの構築と意欲的な目標設定が前提。
そのほかに①国内排出量取引制度の創設に向け1年以内に法整備▽地球温暖化対策税(環境税)の11年度実施に向けた検討▽電力の固定価格買い取り制度の創設▽20年までに再生可能エネルギーを1次エネルギー供給量の10%に拡大▽原子力発電の推進、が掲げられている。
又2009年8月14日に環境省より発表された-80%ビジョンでは①太陽光発電:現在の120倍②全ての火力発電所で炭素隔離貯蔵③全ての高炉で水素還元製鉄⑤新車の100%エコカー化⑥ほぼ全ての住宅の高断熱住宅化⑦ほぼ全ての家庭の低炭素型給湯器の設置が必要とされている。
パネルの内部に架橋ポリエチレンやポリブテン管を組み込んで温水を循環させて床表面を暖める方式の暖房。熱源としてボイラーから直接供給するだけでなく、ヒートポンプや太陽熱温水器により作ったお湯を貯湯槽にためて利用する場合もある。木造ではあらかじめパネル化された物を施工する場合が多いが、RC造の建物では現場施工する場合もある。
室内外の温度差を利用して換気する方法。通常は冬期に室内が暖房されることにより浮力の生じた室内空気を排気用の煙突から排出する代わりに、壁や床に取り付けた吸気口から外気を導入する。しばしば漏気と混同されるが計画換気の一手法であり、施工不良による漏気とは区別される。