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CO2の発生が少ない自然エネルギーのこと。エネルギーになるバイオマスの種類としては、木材(木くず)、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸、糞尿、プランクトンなどの有機物。今日では、地球温暖化防止や循環型社会の構築に向けて、新たな各種技術による活用が可能になり、化石燃料に代わる新たなエネルギー源として期待されている。
省エネルギーを目的とした太陽熱を直接利用する住宅の設計のうち、機械力を使わず、地形や立地条件、周辺環境を考慮しながら、建物の開口部を大きくしたり、蓄熱材や断熱材を効果的に用いることで、受動的に太陽エネルギーを利用することを指す。
木材小片に合成樹脂接着剤を塗付し、板状に堆積し熱圧して成形した板。
蒸気、温水、冷水などの通る配管を断熱材で保温する事。JIS A 9501で断熱材の選択方法、施工厚さ、施工方法が規定されている。
国際単位系の基本単位の1つで圧力の単位。記号は(Pa)。1kgf/㎡=9.8Pa
天井に取り付けられる空気をかき混ぜる役割のファン。暖気は上に、冷気は下に溜まるので偏りを改善する。かぜを当てることが目的ではない。シーリングファンも同義。
中空または発泡品の製造に置いて膨張させるために使用させるために使用する物質。圧縮ガスや揮発性液体またはガスを形成するために分解または反応する化学薬品をさす。EPSは炭化水素であるブタンやペンタンを使用し、フロン類は一切使用していない。
→ 炭化水素、 フルオロカーボン(類)
1971年に発足したビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)のリサイクル組織2007年のリサイクル率が80.9%に達した。
→ リンク集
foamed slag concrete
発泡スラグ骨材を含むコンクリート。
基材内部に空気や発泡剤により微細な空隙を多量に生成された材料の総称。材質により有機系、無機系に大別される他、空隙の構造により密閉型(クローズドセル)と連通孔型(オープンセル)に分類される。
cellular plastic その塊全体にわたって分散している連続または不連続の多数の小さな空洞(気泡)の存在によって密度が減少しているEPSなどのプラスチック。しばしば単に「フォーム(foam)」と呼ばれる。EPSはその容積2~3%のみが樹脂で、残りの97~98%が空気で構成されている。
→ リンク集
ポリスチレン樹脂を発泡剤により発泡させた材料。内部が微細な密閉セル構造となるため軽く、高い断熱性と機械的物性を示すことから断熱材を始め種々の用途に使用される。製造法によりビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)と押出法ポリスチレンフォーム(XPS)に大別される。
→ ビーズ法ポリスチレンフォーム(断熱材)、押出法ポリスチレンフォーム(断熱材)
paradichlorobenzene 【示性式(C6H4)CL2 分子量147 沸点173 CAS番号106-46-7】
無色または白色の結晶で、特有の刺激臭がある。常温で昇華し、防虫剤や芳香剤として用いられる。厚生労働省の室内濃度指針値は240μg/m3。
EPS建材には使用されていない。
高齢者や身体障害者など社会生活弱者の行動を妨げる物的・心理的障害を取り除くこと。バリアフリーデザインはその障害となる物を除去し、生活しやすいよう設計すること。例として床面の凸凹を無くしたり、力のいらないドア開閉装置が挙げられる。
反射光の強さと入射光の強さの比。断熱塗料や断熱ガラスなどで用いられる。
Pollutant Release and Transfer Register(環境汚染物質排出・移動登録)の略称。
対象化学物質が、どのような発生源からどれくらい環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを把握し、集計、公表する仕組み。
対象化学物質を製造もしくは使用している事業者は、環境中に排出した量と、廃棄物として処理するために事業所の外へ移動させた量とを行政機関に年に1回届け出ることが義務付けられている。行政機関はそのデータを整理し集計し、推計した家庭や農地、自動車などから排出されている対象化学物質の量とあわせて公表する。
Perimeter Annual Load ペリメーター年間熱負荷係数
省エネ法で求められる建物外壁・窓等を通じての熱損失の指標。値が小さいほど熱損失が少ない。CECと一緒に用いる。
→ CEC
英国規格協会(BSI=British Standards Institution)によって制定・発行されている国家規格
Perfluorocarbon パーフルオロカーボンの略称。FC-14、FC-116等の種類がある。
EPSには従来から使用されていない。
Balanced-Flue
自然吸排気式燃焼器。バランス釜と呼ばれる。省エネリフォームを行う場合機器が劣化している可能性が高いので、住宅を気密化し換気装置により室内を負圧にすると排気が逆流する可能性があるので断熱工事と一緒に交換しておきたい。
電力、水、ガスなどの使用量のピーク需要を抑えること。一般には電力負荷の平準化のために最大電力発生時間帯に重要度の低い電力仕様機器をを停止したり、蓄熱槽等を設けて電気式熱源を停止することをいう。
expanded polystyrene、beads method polystyrene foam
スチレンに発泡剤や添加剤を加え懸濁重合させたり、その他の方法で得られる直径1mm程度の発泡性ポリスチレンビーズを型内で発泡成形して得られるポリスチレン樹脂発泡体。他の発泡成型法に比べ高発泡(軽量)成型品が得られる。成型品内部は100~300μm程度の微細な密閉セル構造(蜂の巣状)で構成されるため、軽量で有りながら高い断熱性と機械的性質を有する。複雑な形を作れ、製品内密度分布が小さく機械的物性が安定していることから断熱材を始め、梱包材、魚函、自動車部品等に利用される。建築用に利用される発泡成型品には難燃剤が添加され自己消火性能が付与されている。JIS A 9511
住宅内に存在する温度差により発生する人体に現れる障害あるいはストレス。温度差のある空間を移動する際に脳血管障害や心筋梗塞などで体調を崩すこと。廊下・浴室・トイレなどの暖房が貧弱な部屋で起きることが多い。住宅の断熱性能を上げることにより改善される。
→熱橋(ヒートブリッジ)
heat pump
気体を圧縮すると液化し発熱する。逆に液体を気化させると吸熱する。この原理を利用した熱の取り出す装置をさす。逆回転させると冷凍ユニットになる。
microporous insulation
標準大気圧の空気分子の平均自由行程と同程度以下の空隙をもつ断熱材
specific gravity ある部材の質量と同体積の水の質量の比。単位は無し、密度と混同して用いられる事が多い。
建築材料には熱容量があるため、片側表面で温度変化があった場合に反対側には徐々に伝わる(時間がかかる)。この状態を非定常といい、この性質を考慮した熱負荷の計算を非定常熱負荷計算という。コンピューターによる専門のプログラムでないと答えを算出することは難しい。例えば、冬季の入射日射熱を蓄熱して、その熱を夜間の暖房に利用することを検討する場合には非定常熱負荷計算による必要がある。
tensile strength
材料を引張った時に発生する最大応力。発泡体では測定バラツキが大きいため通常は測定しない。
在室人員または空気汚染の程度に応じて、換気を行い導入すべき外気の量。
specific heat 略号はc 単位質量の物質の温度を単位温度だけ上げるのに必要な熱量。[J/(kg・K)]
省エネ効果を計算する熱負荷シミュレーションのために作成された気温・絶対湿度・直達日射量・天空日射量・雲量・風向・風速の7項目に関する1時間毎、1年間分のデーター群。実在するデータを元にデータがスムーズに繋がるように若干の修正を加えて作成されている。(社)日本建築学会編纂のデータが広く用いられている(拡張アメダス気象データ)。全国842地点のデータが収録されている。
→拡張アメダス気象データ
water vapour surface resistance
表面水蒸気伝達率の逆数。
表面熱伝達率の逆数で、一般にRiを室内側熱伝達抵抗、Roを外気側熱伝達抵抗という。
建築では壁、床、天井などの表面とそれに接する空気間での熱移動のしやすさを示す数値。単位はW/(㎡・K)。一般に、αiを室内側表面熱伝達率、αoを外気側表面熱伝達率という。温度差、風速、壁体表面の粗滑などによって異なるが、材料固有の値ではなく環境条件によって決定される。室内用では天井、壁、床用に分けられ、屋外用では風速によって分けられている。また、熱伝達率の逆数を熱伝達抵抗という。
弾性範囲とも言う。材料が応力の歪みに対する比例関係(フックの法則)を何ら逸脱することなく支え得る応力範囲。この範囲では掛かる力が2倍になると2倍変形する。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が正式名称で、消費者がより良質な住宅を安心して取得できる住宅市場の整備と活性化を目的に、住宅を平成11年6月15日公布(平成12年4月1日施行)された。任意で住宅の性能の評価、表示する「住宅性能表示制度(平成12年10月から本格運用)」と住宅の構造上主要な部分などの10年間保証を義務化する「瑕疵担保期間の10年義務化」からなる。「日本住宅性能表示基準」の性能表示事項は次の9分野に区分される。①構造の安定、②火災時の安全、③劣化の軽減、④維持管理への配慮、⑤温熱環境、⑥空気環境、⑦光・視環境、⑧音環境、⑨高齢者への配慮。
Volatile Organic Compoundsの略称
→揮発性有機化合物(VOC)
phenolic foam
フェノール、ホルムアルデヒドを縮合重合して得られる中間体に硬化剤,表面活性剤,発泡剤,充てん剤などを加えて製造された発泡体。中間体の構造によりレゾール型、ノボラック型があり残存ホルムアルデヒドの放散量に差がある。
【示性式(OCONHCH3)C6H4CH(CH3)CH2CH3 分子量207 沸点112 CAS番号3766-81-2】
無色で特有の臭気のある結晶で、防蟻剤として用いられる。厚生労働省の室内濃度指針値は33μg/m3。
EPS建材には使用されていない。
pneumatic application
吹込み用ウールを接着剤と一緒に機械で吹込む施工方法
blowing wool
繊維系断熱材を細かく分け小いさな塊状にした物。吹き込み施工に使用する。
sprayed insulation
スプレー施工する断熱材。一般的にポリオールとジイソシアネートを機械で混合して吹き付ける吹き付けウレタンあるいはバラ・ウールを接着剤と混合しながら施工する繊維系吹き付け断熱材に分かれる。
sprayed polyurethane
ポリオールとジイソシアネートと発泡剤等を現場で機械混合してスプレー施工した硬質ウレタンフォーム。業界指定の専門施工業者が施工する。ノンフロンA種を使用する。
温度の高い物体から熱線のかたちで放出され、直接温度の低い物体に伝達される熱。放射熱と同義。
→ペアガラス(サッシ)
Di(2-ethylhexyl)phthalate 【示性式(C6H4)(COOC8H17)2 分子量391 沸点 290℃ CAS番号117-81-7】
無色の油状液体で水に不溶。プラスチックの可塑剤として用いられる。厚生労働省の室内濃度指針値は、120μg/m3。
EPS建材には使用されていない。
Di-n-butyl phthalate 【示性式(C6H4)(COOC4H9)2 分子量278 沸点340℃ CAS番号84-74-2】
無色または微黄色で特有の臭気があり、常温では粘性のある液体。塗料や顔料、接着剤、プラスチックの可塑剤として用いられる。暴露により目や皮膚に刺激を与えることがある。厚生労働省の室内濃度指針値は、220μg/m3。
EPS建材には使用されていない。
建築物の下の地盤が不均一なため建物荷重や外力により場所毎に異なる沈み方をすること。これが起こると基礎の破損等を招き建物の機能が果たせなくなることがある。傾斜地や地盤の軟弱な場所で起きやすい。建築の事前調査により地盤の状況を確認することが重要。必要に応じ地盤改良、基礎の見直し等で対応する。
住宅全体を断熱リフォームすると費用も時間もかかるので、断熱リフォームを必要としている部屋や生活空間、あるいは窓や天井、床などに限定して行う断熱リフォーム。
広義にはフッ素が炭素に結合した物質の総称であるが、環境問題に関してはクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の総称としても用いる場合がある。それぞれ「特定フロン」、「代替フロン」、「新代替物質」と呼ばれる。自然界には存在しないガス成分で冷媒としてエアコンや冷蔵庫に利用されるほか、消火剤、洗浄剤、発泡剤等に使われてきたが、オゾン層破壊の原因物質や温暖化ガスとなることから使用されなくなってきている。
あらかじめ工場で部材の加工と一部組立を行ない、それを現場で組み合わせる住宅工法。住宅品質の均一性、精度の向上が計れるだけでなく、工期短縮が可能。
flon 炭素、フッ素、塩素からなる化合物の慣用名で、正式にはクロロフルオロカーボン(CFC)という。不燃性で化学的に安定なために、冷蔵庫などの冷媒、電子部品の洗浄用などとして広く使われてきた。しかし、フロンは総じて地球温暖化効果が高い上に、成層圏で紫外線によって分解されて遊離した塩素原子がオゾン層を破壊、地表に届く有害紫外線量増加の原因となることが明らかになり、95年末に特にオゾン層破壊力の強い特定フロン(フロン11・12・113・114・115)の生産・消費が打ち切られている。
熱伝導率が小さいため、現場発泡ウレタンの噴射剤や押し出し発泡ポリスチレン(XPS)や硬質ウレタンフォーム(PUF)の一部で発泡剤として使用されていたが、環境問題から塩素を含まない代替フロン(HCFC-141bが主流)への切り替えが進められた。ただし、HCFC-141bも2003年に全廃が決定しているため新たな発泡剤転換の研究が進められている。一方、EPSなどフロンを使用しない断熱材は、グリーン調達の適合断熱材とされている。
→ フルオロカーボン(類)
オゾン層破壊防止を目的として、1985年 ウイーン条約、1987年 モントリオール議定書により始まったフロンガスの削減対策。
→ ウイーン条約、モントリオール議定書
複層ガラス。遮音性や断熱性を高めるため、2枚のガラスの間に乾燥空気を密閉した物。ガラス間の空隙厚さを変えたり空気の代わりにアルゴンガスを密閉して断熱性能を向上させた物がある。枠部分もアルミ、アルミ熱遮断、アルミ樹脂複合、木、樹脂などが有る。断熱性能はH-1~H-5の表示があり、数字が大きくなるほど断熱性能が高い。
平成25年(2013年)に改正された国の省エネルギー基準で、外皮性能に関する基準に加えて「一次エネルギー消費量基準」が定められた。外皮性能基準も指標が「外皮平均熱貫流率(UA)と[冷房期の平均日射熱取得率(ηA)」に変更された。その他に地域区分が6区分から8区分に細分化された。
シックハウス対策として室内のVOC濃度を下げるための手法の1つ。人のいない状態で暖房機をつけ室温を上げ、建材から発生する化学物質の放散を促進しながら、換気装置等により室内空気を交換する事でVOCを低減させる。壁紙や表面に塗布されたワックス等が原因となっている場合に効果がある。放散したVOCが内装材に再吸着されないように十分な換気量を確保することが重要。高温を維持するため内装材のひび割れや建具の建付に影響がでる場合がある。
Perimeter zone
空調負荷計算で使用する室内空間の考え方。外気の状態によって影響を受けやすい屋内周囲部分(5~6m程度)の空間の事。省エネ措置の届け出でも使用される。
太陽光発電システムは、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。この光電変換効率を略して変換効率という。照射された太陽エネルギーのうち、何%を電力に変換できるかを示す値。
RCスラブで、コンクリート打設前に断面中央部にEPS成型品、金属パイプ、紙管などを埋め込む工法。スラブ中央部には引っ張り、圧縮の影響を受け難いので擬似的にコンクリートIビーム構造となる。スラブが軽量化となり小梁無しに大スパンを作ることが出来る。
低層住宅密集地などで近隣で起きた通常の火事が燃え移ってくるのを一定の時間防ぐことを目的とした構造であり、その技術的基準は建築基準法施行令第108条及び告示1359、1362に規定されている。防火構造や防火戸、建築材料の火災に対する延焼防止の性能。火災時を再現する標準温度時間曲線に沿って、加熱炉内で試験体を加熱する「防火性能試験」で評価し、損傷、劣化の程度から評価される。EPS建材は、8種類の壁構造で防火認定(30分)を取得している。
都市計画で指定される火災を防止するため特に厳しい建築制限が行なわれる地域(建築基準法61条)。 主に駅周辺の商業系の用途地域等、高密度に建物が立地する市街地に指定する。この地域に建てる建物には火災に強い構造(耐火構造)が必要。
建築材料を通過して断熱層の低温部へ湿気が移動するのを押さえるために設ける層で、断熱材の室内側に連続して隙間無く設ける。 暖かい湿った室内空気が壁体内に侵入して内部結露が発生すると、構造材の腐朽や吸水性がある繊維系断熱材の脱落や断熱性能低下を引き起こすことがある。これらを防ぐ目的で、空気や水蒸気の出入りを防ぐポリエチレンシートなどを断熱材の室内側に連続的に設ける。平成18年に改訂された省エネ法では防湿層と気密層が性能的に分離された。
→ 防湿層(部材)、気密層(部材)・気密防湿層
water vapour barrier 壁内で発生する結露を防止するため、室内からの水蒸気の流入を防止する部材。以前は防湿気密層と呼ばれたが2006年の省エネ法の改定で目的により気密層と防湿層が分離された。繊維系断熱材や連通孔を有する発泡プラスチック系断熱材(EPSは含まれない)を使用する場合に室内側の面に施工する。ポリエチレンフィルムがよく使われる。
水蒸気を通さない厚さ0.1㎜以上のポリエチレンやアルミ圧着フィルムなどで、壁内への水蒸気流入を防いで壁内結露を防止する。フィルムの継ぎ目は下地のある場所で10cm以上重ね、更に上から面状の部材で固定することが防湿性能を高めるポイント。従来は防湿気密フィルムと表現されていたが、平成18年の省エネ法の改訂により防湿性能と気密性能が分離されたことから防湿フィルムと表現するようになった。十分に配慮された防湿フィルムは防湿部材・気密部材を兼ねることが出来る。
放射を利用した暖房機。代表例としてパネルヒーティングがあり、そのうち床の場合を床暖房という。
グラスウールのような通気性の大きい繊維系断熱材では、屋外から強い風を受けたりすると断熱層内部に気流が侵入して所定の断熱性能を維持することが困難になる。また、外部からの雨水の浸入は断熱性能ばかりではなく、住宅の耐久性を低下させる。
これらの原因となる冷たい風や雨、雪の侵入を防ぐために、通気層の内側、断熱層の外側に設けるエアーバリア層。一般的には、透湿防水シートを使用するが、EPSなどの発泡プラスチック系ボードを用いることもできる。
液体の水をその体積よりも大きな容器に密閉して放置しておくと,水は表面から蒸発して水蒸気になるが,蒸発する水の量には限度があり,水蒸気の圧力がある一定の値に達すると蒸発は見かけ上とまり,水と水蒸気との間に平衡状態が成立する。 このときの水蒸気を飽和水蒸気といい,この限界圧力を飽和水蒸気圧または単に蒸気圧という。
1m3の空間に存在できる水蒸気の質量を“g”で表したもの。温度によりその量は異なり、例えば、気温30℃の飽和水蒸気量は30.4g、10℃の飽和水蒸気量は9.4gである。
現場納入時には、板状にされている断熱材のこと。高密度の繊維系断熱材、発泡プラスチック系断熱材がある。EPS建材はボード状断熱材に該当する。
thermal insulation material
→ 断熱材
pipe insulation,pipe section, section, tube
縦割りの円筒状に成形した断熱材。配管にかぶせ接着或いは針金で巻いて固定する。外被材が付いたものもある。
sheet insulation,slab insulation
板状に成形された断熱材
polyisocyanurate foam
主としてイソシアヌレート型の結合構造で繋がっている重合体からなる硬質発泡プラスチック。ヌレートフォームとも言う。ポリウレタンがイソシアネート化合物とポリオール化合物を同程度の官能基比で配合して製造されるのに対し、過剰量のイソシアネート化合物を使用し、イソシアネートの三量化反応(イソシアヌレート化)を起こさせて製造される。官能基比をヌレート比と言うがポリウレタンとポリイソシアヌレートの間に明確な線引きする規定がない。イソシアヌレート骨格が増えるに従い燃えにくくなるが、燃焼性状にはモノマー骨格も影響するので注意が必要。
polyurethane foam (rigid)
主としてウレタン型の結合構造で繋がっている重合体を発泡させた断熱材。モノマー構造と独立気泡体か連通孔気泡体かで硬質と軟質に分かれる。耐熱性に優れる。以前はフロン等で発泡させていたが現在は炭化水素或いは水を加えて発生する二酸化炭素で発泡させる(水発泡あるいは炭酸ガス発泡という)場合が多い。建築用断熱材を選択する場合はノンフロンA種を選択する。JIS A 9511
polyethylene film
ポリエチレン樹脂をフィルム状に成形した物。住宅の断熱では防湿層として使用される。省エネ施工では厚さ0.1mm以上のJIS A 6930(住宅用プラスチック系防湿フィルム),JIS Z 1702(包装用ポリエチレンフィルム),JIS K 6781(農業用ポリエチレンフィルム)と同等以上の防湿性及び気密性を有するものが使用する事が望ましい。
polyethylene foam
エチレン又はその共重合体を発泡成形した半硬質又は軟質発泡プラスチック断熱材料。
polystyrene 狭義にはスチレン(モノマー)を単独で重合して得られる樹脂の名称だが、他のモノマーと共重合させた樹脂に用いることもある。代表的な熱可塑性樹脂の一つ。成形しやすく電気特性に優れる。又、他のモノマーと共重合させることにより色々な特性を付与できることから色々な分野で利用されている。代表的な共重合対はAS、ABS、HIPS等。
formaldehyde 【示性式HCHO 分子量30 沸点-21℃ CAS番号50-00-0】
無色で刺激臭があり、常温では気体。水によく溶け、水溶液(35~37%)はホルマリンと呼ばれ、殺菌、防腐剤として用いられる。合板やパーティクルボード、家具、接着剤から放散することがあり、温度や湿度が高いほど放散量が多い。目、鼻、喉などに対する刺激、不快感、流涙、くしゃみ、咳、吐き気などの症状を起こすことがある。IARCでは2004年6月15日にホルムアルデヒドの発ガン性分類を危険度2Aから危険度1に変更している。厚生労働省の室内濃度指針値は、100μg/m3。 EPS断熱材には使用されていないことから、JIS A 9511でF☆☆☆☆の表示が認められている。
→ ホルムアルデヒド放散等級
シックハウス対策のために定められた建材からのホルムアルデヒド放散量による分類、表示のことF☆☆☆☆は内装面積制限がないが、F☆☆☆、F☆☆では面積制限があり、表示のない物は内装として使用することが出来ない。