型枠合板不要の型枠兼用断熱材です。 面材,シート材,棒状材等をEPSボードと複合化した商品が広く使用されています。 なお,十分に厚さのあるEPSボードはそれ自体でも,型枠兼用で使用できます。

一般のEPSボードを型枠兼用で使用する場合
EPSボードは同じ樹脂で造られるXPSボードと比較して,面内方向に方向性がなく, 曲げ変形に強いという特長があります。 そのため,充分に厚いEPSボードを使用する場合や,コンクリート側圧が小さな施工 部位やたわみが気にならない部位では,気軽に型枠兼用で使用できます。 但し,EPSは密度(グレード)に応じて曲げ強度が異なり,厚さに応じて曲げ剛性も 大きく変わりますので,ご使用の際は使用するEPSボードの機械物性値を製造メーカー に確認し,構造計算の上,安全を確認してご使用ください。
スラブ下に型枠兼用で 薄物のEPSボードを使用する 場合は,踏み抜き防止 のため,ネダパイプの ピッチを200㎜以下にします。

一般の断熱複合板を型枠兼用で使用する場合
一般にEPSボードに貼り合わせて使用される面材には,用途や内装制限に応じて, フレキシブルボード(フレキ),ケイ酸カルシウム板(ケイカル板),木毛セメント板,ベニヤ, せっこうボード等があります。 水に濡れると支障のあるベニヤやせっこうボードを除き,EPS複合板も型枠兼用で使用できます。 ノロ漏れ防止に複合板の継手は,合いじゃくりや実加工が望ましく,複合板相互の目違いを 目立たなくするため,フレキやケイカル板では厚さに応じた面取り加工が適しています。
